マイナスの美学

できるだけシンプルに作られるべきだ。しかし、手抜きであってはならない。  —- アルバート・アインシュタイン

教員は、夏休みにたくさん研修を受ける。
ためになるものも多いが、ほとんど記憶に残らない研修(講義)もある。その多くは、研究者や大学の先生のものだ。
これはある意味仕方がない。学者は、実質、ほとんど子供とふれあうことはない。ふれあいに関心がある人も少ないだろう。
従って、内容は、現実とかけ離れたものとなる。終わった後の感想は、「だから何?」だ。

もう一つ、退屈になる理由がある。講義が「独り言」形式になっていることだ。それは、PowerPointのスライドにも表れている。
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上は、その代表的なパターン。
題名と箇条書きが並んでいる。このようなスライドが出てきたとき、話を聞く側は、どうすべきだろう。話に集中すべきか、スライドを読むべきか。人は、この二つを同時に行えない。

実は、このスライドは、読ませるためのものではない。最大の目的は発表者本人が読むためのものだ。つまりメモなのだ。
話をするとき、メモを読む(ちらっと見るではない)のは恥ずかしいことだが、PowePointのお陰で、公然とできるようになった。
これが、「独り言」型講義につながっている。

スライドは、基本的に図や絵、キーワードを提示するものだ。これから話すことをそのまま出しておくなんてナンセンス。
文字だらけのスライド、箇条書きがいくつも続くプレゼンは、「詰め込み=仕事」と勘違いし、「本当に伝えたいことのために無駄を削る」という作業を怠っている。

ちなみに、「だから何?」は、プレゼンを行う人が常に問いかけなければならない言葉だ。
聞く側にとって、どんなメリットがあるのかはっきりさせないと、聞く意味がない。

授業についても言える。研究授業では、時として、たくさんの手順を追加することが求められる。
それのいくつかは、子供たちのためではない、研究者自身のためだ。

「マイナスの美学」についてもっと議論されてもよいと思う。

プレゼンの作り方については、下記の書籍が参考になる。
私も、もう少しで読み終わる。

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