選択術

TED、ノーベル賞受賞者や元アメリカ大統領も参加する講演会を主催しているグループのこと。
プレゼンテーションがうまいので参考になる。

下記は、最近のものでおもしろかったものの一つ。私たちが授業を行う上でも考えさせられる内容だ。
講演自体は、英語で行われているが、設定で翻訳(もちろん日本語も!)を表示させることができる。

私も研究授業を行わなければならないが、最近、戸惑っているのがある。
次のような話がよく出るからだ。(一般論としてよく聞く話。いろんなところで。)

「子供が教える方が、教師が教えるよりうまくいく。」
「子供の方が子供の気持ちが分かるから、教師より教え方がうまい。」
「だから、教師は子供に教えてはいけない。」
「教師の仕事は、子供が子供に教えやすいように、クラスの雰囲気を良くすること。」

これは、子供に、誰に教えてもらうかという選択肢(ただし、先生という選択肢は除かねばならない)を与えれば、理解が進むというものである。子供の判断は教師の判断より正しいというものだ。

これが(百歩以上譲って)高学年ならまだ分からないでもない。

問題は、読み書きも十分でない低学年にも当てはめるところだ。
低学年にアンケートを採ったら、ほとんどの子供が「先生に教えてもらいたい」となるだろう。
ある先生の話によると、子供たち同士に教え合わせようとしたら、低学力の子供達が泣き出してしまったそうだ。隣の子供の説明がまったく理解できなかったことが理由らしい。

しかし、こういう事実を取り上げるのは難しい。結論は先に決まっているからだ。
研究会では、「子供は友達から教えてもらうことを望んでいるし、その方が理解が高まる」という結論に落ち着かなければならない。そうでなければ、異端者扱いになる場合があるのだ。(いろんな教員の話を聞いてみるとそういう事例は結構ある。)

「子供の方が子供の気持ちが分かるから、教師より教え方がうまい。」
「子供は善であり、子供に任せればうまくいく。」
これは、宗教であって、科学ではない。
私たちはある意味この宗教の信者であり、教義に叛することは言ってはならない。
私たちに、選択肢はないのだ。

ゆとり教育の問題は実はここにあると言ってよい。

1 Comment

shintan10月 11th, 2010 at 7:58 PM

こんにちは、いつも楽しく拝見させていただいています。
TEDが日本語で見れることを知りませんでした。
さっそく確認すると、字幕まであるんですね。
iPadアプリではオプションの切り換えができなさそうで残念ですが、いいことを知りました!

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